よくわかる補綴歯科講座(第4回)

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第4回

ことばの問題が出てきたら?

毎日の生活に,ことばは大切な役割を担っています. いろいろなコミュニケーションツールが出てきた現代であっても,やはり話すということは社会生活で欠かせない行為です. では,言葉の問題とはどんな症状が出ることなのでしょうか?そして突然,言葉の問題に関する症状が生じたときには,どうしたらよいのでしょうか?

  • 1. 自分ではっきり話せていないと感じるようになります。
  • 2. 他人に聞き返される言葉が出るようになります。
  • 3. 舌がもつれることがあります。
  • 4. 声が震えることがあります。
  • 5. 声を出すのが苦しいことがあります。
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まずは内科や耳鼻咽喉科の受診をお勧めいたします:

舌がもつれることが頻繁になったとき,口腔内機能だけではなく例えば,脳血管障害などを疑わなくてはならないことがあります. また,声帯を含む喉頭は加齢により,喉頭の位置の下降,声帯粘膜の萎縮,浮腫,喉頭筋の萎縮などがあります. また,加齢以外にも喉頭の変化が生じている可能性もあります.呼吸器系からエネルギーを得て言葉は発せられますので,息苦しさが心配されるときには肺などを含む呼吸器系に異常が生じている可能性があります.

歯科ではこんなことができます:
  • 1. 虫歯の治療: 虫歯ができたり,歯が欠けたりしますと,そこから空気が漏れます。 すると,例えば摩擦音,破擦音といった声道のある部分を狭めて,呼気を通したときに生じる雑音を用いて出す音が出づらくなります。
  • 2. お口の中で調和の取れていないかぶせ物の治療: 歯列からはみ出るような形や大きさのかぶせ物が入っている場合やかぶせた辺縁の部分が周りの歯肉と調和が取れていない場合, 舌が不必要に当ったり,或いは隙間の部分に舌が常に触ることになり,はっきり話せなくなります。
  • 3. 義歯の調整: 義歯は,義歯床と呼ばれる粘膜の上に乗った土台となる部分と人工歯と呼ばれる喪失した歯の代わりになる部分から成り立つため,その両方がお口との調和が取れていないと話しづらくなります。