よくわかる補綴歯科講座(第3回)

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第3回

かぶせた歯が、再び虫歯にならないために

「以前、かぶせた歯が、また虫歯になった。」
「かぶせ物が外れた。中が虫歯になっていた。」
こんな経験をされた方は、いらっしゃいませんか。
歯にかぶせる治療、すなわちクラウンやブリッジの治療が終わったのに、数年後に虫歯(う蝕)になることがあります。この病気を、二次う蝕といいます。
治療後も、しっかり歯を磨きましょう!

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二次う蝕の進行
  • 1. クラウンの周囲にプラーク(歯垢)が溜まります。
  • 2. 歯ぐき(歯肉)が腫れてきます。
  • 3. あらたに虫歯ができて、クラウンの周りの歯が黒くなります。
  • 4. さらに進むと、クラウンが動き出したり外れたりします。
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虫歯は、虫歯菌の数、唾液の量や質、加齢、食物の嗜好、生活習慣などいくつかの要因が組み合わさった環境で生じます。かぶせた歯もその環境のなかにあるので、術後管理を行わなければ再び虫歯になります。
二次う蝕の予防に取り組むため、家庭では毎日ホームケア、診療室でプロフェッショナルケアを定期的に受けましょう。唾液を用いて、虫歯になりやすい人か、そうでない人か調べる検査もありますよ。

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家庭で、毎食後、口のなかの汚れを綺麗に取り除いてください。
お口をクリーニングして歯を健康に保ちましょう。気分もすっきりしますよ。
お手入れ用品(図2)として、歯ブラシだけでなく、歯間ブラシ(図3)やデンタルフロスも使いこなしましょう。ポンティック(歯がない部分の人工歯)にはスーパーフロスが有効です(図4)。
歯科医院で、上手な使い方を教わってください。

図2
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図3
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図4
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PMTC (Professional Mechanical Tooth Cleaning)のことで、クラウンと歯肉の境目など、ホームケアだけでは清掃しにくい箇所を、歯科医師や歯科衛生士が軟らかいシリコーンゴムやブラシで清掃します。
フッ素入りペーストやジェルを使用することで、歯の再石灰化を促進し、虫歯菌に強い歯質が期待できます。

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図6
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