公益社団法人日本補綴歯科学会 第127回学術大会
The 127th Annual Meeting of the Japan Prosthodontic Society
The 127th Annual Meeting of the Japan Prosthodontic Society
補綴治療に基づく栄養管理の普及促進に向けた「スローガン」募集について
(公社)日本補綴歯科学会
第2特命委員会
第2特命委員会
超高齢社会を迎えたわが国で、高齢期の疾病や要介護の発生を予防し、健康寿命を延伸するべく、高齢者のフレイル対策が急がれています。高齢者の低栄養防止は、フレイル対策の重要な柱のひとつで、さまざまな施策がなされています。平成27年度介護報酬改定では「口腔・栄養管理に係る取り組みの充実」が謳われ、認知機能や摂食嚥下機能の低下により食事の経口摂取が困難になっても、口から食べる楽しみを得られるよう、多職種による支援の充実が図られました。30年度改定では、低栄養リスクの高い介護保険三施設等の入所者に対し、多職種が協働して低栄養状態を改善する計画を作成し、定期的な食事観察や栄養・食事調整等を行うなどの取り組みが、新たに評価されました。歯科医師や歯科衛生士は、居宅や施設等で暮らす高齢者に対し、従前からの口腔衛生管理に加えて、低栄養状態の改善に関しても、関わりを強めることが求められているのです。
われわれ補綴を専門とする歯科医師に必要なのは、歯科医療職へのこうした要請に、われわれが率先して応じるべきという自覚です。補綴治療は「食べる機能」の維持回復を主要な目的のひとつに掲げており、補綴を専門とする歯科医師は、平素より高齢者の「食べる機能」の評価に関与しています。また補綴を専門とする歯科医師は、補綴治療による「食べる機能」の回復目標を、個々の症例ごとに設定しなければならないことを熟知しています。補綴治療を実施してなお十分に「食べる機能」を回復できない症例のあることを知っていればこそ、そうした症例でも経口で十分な栄養が確保されるよう、食事の内容や調理法(食形態)にまで踏み込んだ栄養指導や管理に、みずから身を乗り出して関与を強めてゆくべきなのです。
とはいえ、補綴を専門とする歯科医師の間で、栄養ケアマネジメントに参画すべきという共通認識は希薄かもしれません。じっさい本学会の学術大会のプログラムには、栄養関連の演題が乏しいのが現状です。本学会の会員が補綴治療を通じて高齢者の栄養管理に積極的に関与することを学会内外に宣言し、学会員にその自覚を促すとともに、栄養の充足における補綴治療の重要性を広く国民に認識いただくべく、本学会は「補綴治療に基づく栄養管理」の普及促進に向けた「スローガン」を公募することといたしました。
本学会会員の皆様には、上記の趣旨をご了解のうえ、老若の心を捉える、短く魅力的なスローガンをお考えいただきますよう、お願い申し上げます。
募集内容
- 補綴治療がわが国の高齢者の栄養充足、ひいては健康長寿に貢献することを、学会内外に周知・広告するスローガンを募集します。
- 文字数の規定はありませんが、耳目を集める魅力と、衆目を驚かす奇抜さ、俗耳に入りやすい平易さを兼ね備えることが望まれます。
応募方法と締切
- スローガンは、本学会宛、メールでご応募ください。
- メールは、タイトルを「スローガン応募」とし、本文にお考えいただいたスローガン、応募者のお名前とご所属をお書きください。
- おひとりでいくつご応募いただいても構いません。
- 締切は5月31日です。
選考方法と発表
- ご応募いただいたスローガンから、第2特命委員会の1次審査で、優秀スローガン5本程度を選び、本学会第127回学術大会(本年6月15〜17日、於岡山コンベンションセンター)にて発表します。学会参加者のご投票で、最優秀スローガン1本を選びます。
- 最優秀スローガンと優秀スローガンは、第127回学術大会の閉会式にて表彰します。